大賞🏆『まなざしの先には』

3人連れてよく遊びに行く大好きな公園。ここで三男を抱っこしていると、４年前の事を思い出して苦しくなる時がある。

パパは多忙で月に１回お休みがあればいい方。パパがいなくても子供達を楽しませたくて1人で色んな所に連れて行っていた。４年前、ヨチヨチ歩きの1歳半の次男と、イヤイヤ期の3歳の長男を連れていつもの公園に行った日の事。

逆方向に走る2人をあたふた追いかけ、沢山遊んで帰ろうとした時、眠くてグズり出した次男。遊び疲れた長男も私に「ママ抱っこ」と手を差し出した。でも、重たい荷物、暴れる次男…
「ママ今大変だから車まで歩いてくれる？」そう言ってみたけど、イヤイヤ期の疲れた長男の答えは「やだ！抱っこして！」…まだ3歳になりたて。今思えばそりゃそうだ。

ここで泣かれたらもっとややこしい。そう思った私は疲れもあって乱暴に長男を抱っこして車まで連れて行き、結局泣かせた。
私だって疲れてる！私だって本当は家族全員で公園行きたい！パパがお休みのある家族が羨ましい！そんな普段蓋をしていた気持ちが溢れて長男に八つ当たりした。

あの日の私はどんな目をして長男を見ていたんだろう。きっと、まなざしと呼べるものではなかったはず。

長男7歳、次男6歳になった今、お兄ちゃん2人は3歳の三男にとても優しい目をして話す。次男と三男が疲れたといえば、私が次男を抱っこして、長男が三男を抱っこしてくれる。

パパの代わりにと思って遊びに出掛けてた日は、いつの間にか私が子供達と遊びたいから出掛けるようになった。

そんな今、私はどんなまなざしで大好きな子供達を見つめているんだろう。そう思ってセルフタイマーで撮ったいつもの公園。
私が見つめたその先には、こんなに愛に溢れたまなざしを向けてくれてる3人がいた。