特選

第三回まなざしフォト交流部「まなざし」受賞
ピンポーンと家のインターホンが鳴る。
「おかえりー」と私は言い、マンション一階のオートロックを解除する。
それからカメラを片手に玄関に行き、ドアを少し開いて待ち伏せする。
スタンバイしていることを知っている息子はいったん廊下の先で立ちどまり、カメラ越しに目が合う。それから短い廊下を笑顔でダッシュしてくる。いつものおかえりのまなざし。


写真・キャプション:Mayuko Shibagaki



顧問コメント

撮影者の愛おしくてたまらないというまなざしと、お子さんはいつもそこにそのまなざしがあると知って安心しきった笑顔の交差が一枚の中に詰まってます。『いつものこと』の中にある美しさを感じました。一枚からこの時の空気や、その前後の時間、そして今までの長年の暮らしを想像させてくれるようなお写真だと思います。この『いつものこと』は変化するのかこのままなのか、そんなこれからのことも想像できるようだと思いました。

講評:相武えつ子さん(まなざしフォト部の顧問)


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