特選『おかえりなさい』

まなざしフォト部一期フォトコンテスト「まなざし」大賞
パパが休日出勤の日。思いつきで午後から公園へ出かけました。

「楽しかったね、暗くなってきちゃったね」
なんて言いながら家路につき、車から降りると、向かいのおばあちゃん家から娘を呼ぶ声が。

「おーい!!おかえりーぃ!待ってたよー!」
と、大好きなイトコのお姉ちゃんが手を振っていました。
「おかえりなさーい!もうすぐご飯だよー!」とおばあちゃんも。

「うーん!ただいまぁー!今行くー!!」
と娘も負けないくらい大きな声と笑顔で答えました。
今にも沈みそうな夕陽に照らされて、大好きな家族に向けた表情がキラキラしていました。

この日、公園でも沢山写真を撮りました。
楽しそうな笑顔も、お目めキラキラも、姉妹のつながりがわかる写真も、沢山残しました。

でも。
私がたどり着いた「ベストオブまなざし」は、『誰かを思う優しい表情、空気感』。目線のその先の大事な人が見えてくるような写真。
それが1番上手く表現できたのは、大好きな家族に『おかえりなさい』と言われ、ホッとしたようなワクワクしたような、この娘の表情でした。

この写真を見ると、
夕陽がきれいだったことも、
少し冷たくなった9月の風も、
母屋から微かにに香る味噌汁の匂いも、
家族がいて、帰る場所があるという小さな幸せも。
その時の、暖かくて愛おしい空気感を、まるっと思い出します。


写真・キャプション:Emiko



顧問コメント

娘さんの目の前の大切な人へ向けられたまなざしがとても印象深い一枚です。そのまなざしから娘さんの感情と希望のようなものを感じるような。見てる側が温かな気持ちにもなり、かつ、すがすがしさを感じました。撮影されてたEmikoさんもそんな気持ちだったのかなと撮影者の感情も伝わる一枚だと思います。

講評:相武えつ子さん(まなざしフォト部の顧問)


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